三枝博士
三枝博士のおしりクリニック
家族のおしりも大切に
-コドモのおしりの病気-
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1.こどもの症状を正確に
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「こどものおしりから血が出るんです!」お母さんがあわてる気持ちも大変わかりますが、まずは、こどもがどのような症状にあるかをできるだけ冷静に観察してあげてください。 血がどのように出るのか、痛がるのか、便の状態はどうなのか?などを観察して、医師にできるだけ正確に伝えてください。
このページで例を示しますが、ご自分で判断したりせずに、専門医にかかることをおすすめします。
2.肛門裂創の場合
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出血したり、うんちをするのをイヤがったり(痛いから)、かたい便であったり、便に血が混ざっていたり、便秘気味である場合は、肛門裂創(切れ痔)であることが多いです。
かたい便をいつもしていることが原因であることが多いです。下痢止めや整腸剤を必要以上に連用させると便秘になってしまうので気をつけてください。
偏食せず沢山食べる、 水分、線維質の十分な摂取、運動、規則正しい生活、軟便剤による排便コントロールが治療の中心になります。
3.直腸ポリープの場合
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直腸ポリープは案外にこどもに多いものです。痔核や脱肛と症状が似ていますので専門医にかかってください。
排便の時にポタポタと出血したりしますが、それも多くの出血があることもあります。肛門から小指ないし親指、ひどいものではピンポン玉くらいのものが出てきて出血することもあります。 こどもの場合には、内痔核や内痔核にともなう脱肛はめったに存在しないので、このような症状の場合は直腸ポリープを疑ってください。
治療は肛門側からの切除か内視鏡的切除になります。通常悪性化はしません。
4.直腸脱の場合
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排便のときに便以外の何かがでてくるのに、親が気づかないといったケースが多いようです。 出血は粘膜が下着でこすれればあります。たいてい排便後に自然に戻ってしまいます。 しかし、出たままになり、どうしようもなくなってしまうことがあります。
コドモを寝かせ、おしりの下などに枕をいれ、肛門をうんと高くしてあげ、ゆっくりと深呼吸させると、肛門括約筋が反射的にゆるみ、自然に戻ることが多いので実施してみてください。 又、オリーブオイルをつけて、手でゆっくり押してもよいです。 それでも戻らない場合は、絶対に無理やり押し戻そうとしないでください。直腸をはれあがらせ、その表面のあちこちに傷をつけ出血する・・・などの原因になります。 すぐ専門医のところにいって指導を受けてください。
5.乳児痔瘻の場合
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これも乳児に多い病気です。おむつかぶれのようであり、おできのようでもあり、外見からは正確な判断はできません。 早めに専門医を受診して下さい。乳児痔瘻は幸い浅いことが多いので切開は容易です。その後潜伏化することが多いのですが、治らない場合は細菌の入り口より切除する根治手術が必要になります。
乳児痔瘻は場合により手術を必要とします。痔瘻は早いほど治療は簡単ですむのですから、早いうちに専門医の診察をうけてください。
6.おしりがかゆい
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こどもの場合はたいてい蟯虫か肛門周囲の皮膚炎によるものです。素人はむやみにおしりにいろいろな薬をつけて薬かぶれをおこしてしまうことがよくあります。 蟯虫の治療は、駆虫剤の内服で駆虫が可能です。ただれは衛生管理と正しい薬で治ります。 間違った判断でかわいい赤ちゃんのおしりを真っ赤にしないでください。
7.こどもの軟性痔核
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しゃがんでいきむと青黒いふくらみがあらわれることがあります。外痔静脈叢が怒張するものですが、これは無理な排便をしないように指導して様子をみます。