三枝博士
三枝博士のおしりクリニック
正しい知識でおしりを大切に
-おしりに優しい排便-
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1.1分間排便のすすめ
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おしりにとって理想的な排便は、1日1回、カルクいきんで、短時間で終了することです。
私は、いつも患者さんに「排便時間は1分」と指導しています。
これを行うには、排便の方法だけでなく、食事にも気をくばってください。このページで、その実際を説明します。
2.出したくなったら出す
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「うんちしたいけどガマン・・」は便秘のもとです。うんちをしたくなるのは生理現象です。いつもガマンしていると、それが便秘癖となりおしりを壊す原因になります。
さらに、便意もないのに、トイレで座り込んではいけません。新聞を読んだりすると出る・・など、ヘンな条件反射をつくらないでください。
3.ムリヤリ出さない
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肛門学入門でもお話したように、うんちが出るのは、あっという間のことです。 1分以上たって残っているのはごくわずかなものです。「何か残っている感じ・・」と、長時間いきんでいるのが、もっともおしりに良くないことです。
極端な話ですが、1分いきんで出なかったら、トイレを出るなり立ちあがり、次の便意がおとずれるまで待つほうが良いのです。
必要以上にふんばりつづけて、おしりを自分で壊すようなことはしないでください。
4.良い排便とは?
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一般に良い排便とは「硬くて太い便が一回ですっきり出る」と思われています。しかし、これは肛門科的には誤りです。排泄とは体の中の不要なものが出ればいいのであって、すっきりする事が目的ではないのです。人間は生まれてから死ぬまでに、たったひとつの肛門で約3万回も排便をしなければいけないのです。
ですから、良い排便とは、おしりに負担をかけない「軟らかめの便が軽くいきんで楽にでる」ことを指します。一日3回、毎食後に出ても、何も異常でも下痢でもありません。
5.何でも食べよう
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ほどよいうんちを出そうとするならば、とにかく何でも食べ、十分に水分をとることが大事です。
繊維の多い食べ物の海藻類、野菜類、いも類、豆類、果物が便秘に有効です。
おしりに関する迷信でもお話ししていますが、香辛料なども多少でしたら差し支えありません。
逆に悪いのが、朝食をとらなかったり、食欲があるのに食べない(若い女性のダイエット)、また消化の良いもの(うどんやおかゆ)ばかり食べることです。 うんちはますますかたくなり、ますますおしりを痛めてしまいます。
6.トイレのスタイル
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和式トイレの姿勢は、肛門に力がかかってしまいます。では洋式トイレならばおしりの病気になりにくいのでしょうか?実は外国にもおしりの病気の患者はいっぱいいます。
重要なのはトイレのスタイルよりも、1分間排便法のように、いかに、楽な排便をするかです。 ただし、すでにおしりの悪い方なら、とりはずし式の洋式風の便座を購入すると楽に排便できるでしょう。
7.朝食が大事です
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「朝食を食べましょう」「出かける前にトイレに行きましょう」という言葉を小さいころから(今も?)聞かされたことと思います。
実はおしりにとっても、大事なことだったのです。
肛門学入門でもお話した胃結腸反射は、朝にもっとも強く起こります。うんちを出す絶好の機会です。
朝食を抜くのはとんでもないことなのです。また、急いで出かけたりすれば、出勤や通学で便意をもよおし、結局ガマンしてしまうことになります。